気温、気圧、湿度とボールの飛距離

ゴルフをしていると、季節や天候によってボールの飛距離が変わることを感じたことはありませんか?「冬は寒くて飛ばない」「標高が高いと飛ぶ」「湿度が高いと空気が重い」などという話を聞いたり、自分で言ったりしたこともあるでしょう。
しかし、これらの話は本当に科学的に正しいのでしょうか?実は、気温、気圧、湿度などの自然現象がボールの飛距離に与える影響は、思っているほど大きくないかもしれません。今回は、これらの要素がどのようにボールの飛距離に関係しているのか、ネットや書籍で調べた情報をもとに解説していきます。
ゴルフの気温、気圧、湿度とボールの飛距離の関連
気温…影響あり。気温が高い方が飛ぶ。
まずは気温から見ていきましょう。一般的には、気温が高くなると空気は膨張し、空気密度が小さくなります。空気密度が小さくなるということは、空気抵抗が減るということです。空気抵抗が減れば、ボールはよりスムーズに飛ぶことができます。逆に、気温が低くなると空気は収縮し、空気密度が大きくなります。空気密度が大きくなるということは、空気抵抗が増すということです。空気抵抗が増えれば、ボールはより早く減速することになります。
では、具体的にどれくらいの差が出るのでしょうか?、平地で気圧を1.010hpa(ヘクトパスカル)とした場合、以下のような空気密度の変化があります。
- 30℃ 空気密度 1.1609 kg/m^3
- 20℃ 空気密度 1.2005 kg/m^3
- 10℃ 空気密度 1.2429 kg/m^3
この表からわかるように、気温が10℃下がるごとに空気密度は約3.5%ずつ増加しています。つまり、空気抵抗は約30℃異なると約10%程度の差が出ることになります。しかし、これはあくまで空気抵抗だけの話であり、実際の飛距離に影響する要素は他にもあります。例えば、揚力です。揚力とはボールが回転することで生じる上向きの力で、これも空気密度やスピン量によって変化します。揚力が大きければボールはより高く遠くまで飛びます。しかし、揚力も空気密度が大きくなれば小さくなります。つまり、寒い日は揚力も減少するため、飛距離も落ちる可能性があります。
また、ボール自体も温度変化によって反発係数や硬さが変わります。反発係数とはボールがクラブ面から跳ね返る力のことで、これが大きければ初速も大きくなります。硬さとはボール表面の弾力性や柔軟性のことで、これが高ければスピン量も増えます。一般的には温度が高くなれば反発係数も硬さも上昇します。つまり、暑い日はボール自体も飛びやすくなります。
さらに、人間自身も温度変化によって影響を受けます。寒い日は厚着をしたり身体を縮こまらせたりするためにスイングスピードやミート率が下がったりします。逆に暑い日は薄着をしたり身体を動かしやすくしたりするためにスイングスピードやミート率が上昇したりします。
以上のように考えると、単純に空気密度だけではなく様々な要素が絡んで飛距離に影響を与えています。そのため、具体的な数値を出すのは難しいですがでは平均的なプレーヤー(ドライバー飛距離250y)を例に挙げて以下のような計算をしています。
- 気温3.6℃差で1y伸びる
- 気圧100hpa差で5y伸びる
- 標高1000m差で5y伸びる
- 厚着や寒さで10y落ちる
気温 まとめ
空気抵抗的な意味合いでは、気温が高くなると空気は膨張し空気密度が小さくなるため、空気抵抗が減り飛距離が伸びます。[18度の差で5y。36度の差で10y]
湿度…ほとんど影響なし。湿度が高い方が空気抵抗は減る。
次に湿度について見ていきましょう。湿度が高いと空気が重くて飛ばないというイメージを持っている方も多いと思いますが、実はこれは間違いです。によると、湿度が高いということは、空気中に含まれる水蒸気の量が多いということです。水蒸気は他の空気の成分よりも比重が小さいため、湿度が高くなると空気密度は逆に低くなります。つまり、湿度が高いほど空気抵抗は減るということになります。
しかし、その影響度は低く、具体的には、気温30℃の場合で、湿度50%から湿度100%に変わったとしても下がる密度は約0.8%程度とのことです。実感できるほどの飛距離変化はないのだそうです。つまり、湿度が高い日、「今日は空気が重くて飛ばないな」と表現するのは科学的に正しくないということになります。
では、なぜ湿度が高い日は飛ばないと感じるのでしょうか?それは他の要因によるものかもしれません。例えば、湿気を含んだ芝の影響です。芝が濡れているとボールがダフりやすくなったり、ランが出なかったりします。また、湿気でボールやクラブ面が滑りやすくなったり、スピン量が減ったりします。さらに、人間自身も湿度の影響を受けます。湿度が高いと汗をかきやすくなったり、熱中症になりやすくなったりします。これらのことが飛距離に悪影響を与える可能性があります。
以上のように考えると、湿度自体は飛距離にほとんど影響を与えないと言えます。しかし、湿度が高くなることで起こる他の現象が飛距離に影響を与えることはあります。そのため、湿度が高い日は注意してプレーする必要があります。
湿度 まとめ
湿度が高い日、「今日は空気が重くて飛ばないな」と表現するのは間違いという事になり、むしろ空気は軽くなっているという事になる。
気圧…影響あり。
気圧について見ていきましょう。気圧は空気の重さを表す指標であり、地球上では標高や天候によって変化します。一般的には、標高が高くなるほど気圧は低くなります。また、天候では低気圧や台風では気圧が低くなります。逆に高気圧では気圧が高くなります。
では、気圧がボールの飛距離にどう影響するのでしょうか?によると、気圧が低くなると空気密度も低くなります。つまり、空気抵抗も減って飛距離も伸びることになります。しかし、これも前述した揚力の問題があります。揚力も空気密度に比例して減少するため、飛距離への影響は相殺されてしまう可能性があります。
またでは平均的なプレーヤー(ドライバー飛距離250y)を例に挙げて以下のような計算をしています。
- 気圧100hpa差で5y伸びる
この計算からわかるようにでは気圧の影響をそれほど大きく見積もっていません。実際に平地で100hpa程度の差が出ることは稀でありでは通常20hpa程度だと言っています。仮にこの20hpaの差だと1y程度の飛距離差しか出ません。
ただしでは800hpa台や900hpa台などになる強い台風などの場合を除くと言っています。つまり、極端な低気圧や高気圧の場合は飛距離に大きな影響を与える可能性があります。しかし、その場合でも風や雨などの要素も考慮しなければならず、単純に比較することはできません。
以上のように考えると、気圧自体は飛距離にあまり影響を与えないと言えます。しかしでは標高分の気圧差で5y伸びると言っています。つまり、標高が高くなれば飛距離も伸びる可能性があります。
気圧 まとめ
気圧が高いと空気は圧縮され密度が高くなり空気抵抗が増し飛距離が落ちる。
高度…影響あり。標高が高い方が飛ぶ。[1,000mの差で5y]
標高は地球上での高さを表す指標であり、海抜0mを基準として測定されます。一般的には標高が高くなれば空気密度や気圧も低くなります。つまり、空気抵抗も減って飛距離も伸びることになります。しかし、これも前述した揚力や気温の問題があります。
揚力も空気密度に比例して減少するため、飛距離への影響は相殺されてしまう可能性があります。また、標高が高くなれば気温も低くなります。気温が低くなれば空気密度は高くなりますが、それ以上にボールや人間の性能が低下する可能性があります。
では、具体的にどれくらいの差が出るのでしょうか?では平均的なプレーヤー(ドライバー飛距離250y)を例に挙げて以下のような計算をしています。
- 標高1000m差で5y伸びる
この計算からわかるようにでは標高の影響をそれほど大きく見積もっていません。実際には1000mの差は気圧差100hpa程度ということで5y程度飛距離が伸びるのみということになります。しかし、これはあくまで平均的なプレーヤーの場合であり、個人差やコース条件によって変わる可能性があります。
また、標高が高いということは解放感や景色の良さなどもあります。これらは心理的にも飛距離に影響を与える可能性があります。例えば、解放感があるとスイングスピードやミート率が上がったり、景色が良いと気分が良くなったりします。これらのことが飛距離にプラスに働くこともあるでしょう。
以上のように考えると、標高自体は飛距離にあまり影響を与えないと言えます。しかし、標高が高くなることで起こる他の現象や心理的要因が飛距離に影響を与えることはあります。そのため、標高が高い場所では注意してプレーする必要があります。
高度 まとめ
実際には1000mの差は気圧差100hpa程度という事で5y程度飛距離が伸びる。
その他、夏服、冬服で調査した結果、ヘッドスピードが1m/秒、飛距離で約10ヤード程度変化。
ゴルフの気温、気圧、湿度とボールの飛距離の関連について調べてみました。結論としては、これらの要素は飛距離に直接的に大きな影響を与えるものではありません。しかし、これらの要素が変化することで起こる他の現象や心理的要因が飛距離に影響を与える可能性はあります。そのため、季節や天候や標高に応じてプレーする際は注意してください。
また、飛距離に最も影響を与える要素はやはり自分自身です。スイングスピードやミート率や打ち出し角やスピン量などは自分の技術や練習で向上させることができます。自然現象に左右されずに安定した飛距離を出すためには、自分自身を磨くことが大切です。

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